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ABOUT SNOW LEOPARD

世界で最も高い所にすむネコ科動物。

手足が大きく、シッポが長いのが特徴。

雪山でひっそりくらすその姿は、

まさに「孤高の王者」。

気候変動や密猟、人々との軋轢等の影響で

絶滅が危惧されています。

なぜユキヒョウを「まもる」のか

どう「まもる」のかをご紹介します。

ユキヒョウについて

世界で最も高い所にすむネコ科動物。人が足を踏み入れるのも困難な高山地帯は、必然的に国境になりやすく、研究も進んでいないことから、ユキヒョウの生態は未だ謎だらけです。絶滅の危機に瀕する種を「まもる」には、まず、相手のことを知ること(生態を明らかにすること)、そして、生息地の環境やそこで暮らす人々の文化・経済を知ることで、正しい保全活動につながると私たちは考えます。

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ユキヒョウを研究する意義

「地球温暖化」と聞くと、北極のホッキョクグマや南極のペンギン、氷の上で生きる動物を連想される方が多いでしょう。確かに北極や南極のような極地は温度上昇率が高く、氷河が解けています。しかし、ヒマラヤ・アルプス・パタゴニアなどの山岳地帯も「第三の極地」と呼ばれ、氷河が存在します。この山岳氷河の融解によって大量の水が流出し、各地で「内陸の津波」が発生しています*。

※下記枠線内:ヒマラヤ・アルプス・パタゴニアなどの山岳氷河があるエリア

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出典: NASA's Scientific Visualization Studio https://svs.gsfc.nasa.gov/5207/

*Taylor, C., Robinson, T.R., Dunning, S. et al. Glacial lake outburst floods threaten millions globally. Nat Commun 14, 487 (2023). https://doi.org/10.1038/s41467-023-36033-x

山岳氷河はアジアの数々の大河の水源となって多様な生態系と文明を育んでいます。

人が足を踏み入れるのが困難な山岳地は国境になりやすいため、ユキヒョウの生息地は、北はロシアから南はネパール・ブータンまで12ヵ国に及び、多様な文化と共に存在しています。生息地によって地球温暖化の程度が異なることから、ユキヒョウは、温暖化のバロメーターとしても見ることができます。

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出典:The IUCN Red List of Threatened Species. Version 2023-1 https://www.iucnredlist.org/species/22732/50664030

生態系ピラミッドのトップに立つユキヒョウは、地球温暖化以外にも、開発・外来種・密猟といったさまざまな人間活動の影響を受けています。その評価には、カメラトラップや、痕跡を用いた生化学分析、データロガーによるデータ集積などが利用されています。糞からは動物のストレスや繁殖状態を評価することも可能です。

※下記写真は、ユキヒョウの尿スプレーを中心に、同カメラに写った動物達を合成したもの(画像を押すと全9種が表示されます

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ユキヒョウと人々の関係

高山に暮らす人々の主な生業は、自然環境との調和が必要な牧畜。経済活動と野生動物保全は密接に関係しています。

近年の人口増加や過放牧、気候変動による牧畜環境の変化など、さまざまな要因で家畜を襲うユキヒョウが後をたちません。貴重な収入源を失った人々の貧困化や、報復殺で命を落とすユキヒョウの増加が大きな問題となっています(特にインドおよびネパール)。

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ユキヒョウと人々の共生を目指して。「まもろうPROJECT ユキヒョウ」では、生息国の一つであるキルギスにおいて、山岳国ならではの羊毛やハチミツなどの素材を生かした商品づくりをおこない、現地の地域活性化や女性支援、子どもたちの環境教育をおこなっています。また、日本の動物園などで販売することで、商品を通してキルギスの文化を伝え、日本と生息国をつなぐ活動をしています。

商品について →「GOODS」

活動報告について →「REPORT」

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ネパールでの研究調査では、家畜を襲うユキヒョウの生態を明らかにするため、餌動物や家畜数が異なる地域間でユキヒョウのストレスや繁殖状態の違いなどを調べています。生息地に暮らす人々も市民サイエンティストとして一緒に調査(糞採取やカメラトラップを設置)いただき、ユキヒョウへの理解促進と現金収入を得ることにもつなげています。

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ユキヒョウと国々の関係

「広大なアジアの生態系を支えるキーストーン種」ということに加えて、ユキヒョウを語る上でもう一つ大切なことがあります。それは、ユキヒョウは「平和の親善大使」ということ。

アフガニスタン、インド、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジギスタン、中国、ネパール、パキスタン、ブータン、モンゴル、ロシア。紛争地帯を含む国々ですら、各国の政府関係者らが集まり、ユキヒョウの保全に関する会議が開催されています。

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ソ連崩壊後の1991年、日本は中央アジア・コーカサス諸国との外交を開始。その外交10周年を記念してカザフスタンから日本の動物園へ、ユキヒョウが来園しました。また、外交30周年は札幌市円山動物園と中央アジアの各国大使、私たちユキヒョウ姉妹で講演会を実施。動物を通して、動物の背景にある人々の文化や自然環境を知ることは、遠い国の「お話」を身近な「お話」に転換する大切な機会だと、私たちは考えています。

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ユキヒョウに関するご質問や「まもろうPROJECT ユキヒョウ」へのご相談は、HOME内の「CONTACT」より、お気軽にお問い合わせください。

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